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柔道整復師の離職率は高い?転職時に気を付ける3つのポイントも解説

近年、手に職をつけて働けることや、独立開業ができることから、柔道整復師を目指す人が増えています。しかしその一方で、さまざまな理由から離職率が高まっているともいわれています。安心して働くためには、柔道整復師という仕事の現実を知っておいて損はありません。

 

今回は柔道整復師の離職率や職場を辞めてしまう理由、離職における注意点について解説します。

柔道整復師の離職率はどのくらい?

柔道整復師の離職率に関する公的なデータは存在しないため、正確な数値はわかっていません。

しかし近年、勤務形態や給与面などさまざまな要素が影響し、柔道整復師の離職率が高まっているといわれています。業界や職場によっても変動しますが、1~2年以内という短期間で辞めてしまう人も少なくありません。

 

ただしこれは、柔道整復師という職種に限った話ではありません。あらゆる業界・業種において、新卒就職者の30%程度は3年以内に職場を辞めてしまうといわれています。

柔道整復師の離職率が高まっている理由とは?

柔道整復師の離職率が高まっている理由は、大きく分けて以下の4つです。

 

拘束時間が長いから

柔道整復師の勤務時間は勤務先によって異なりますが、実働時間は8時間とされている場合が多いです。ただし、翌日の準備や後片付けなどにより残業が発生するケースも多々あり、一日あたりの拘束時間が12時間程度になることも珍しくありません。

 

一般企業の会社員と比べると、拘束時間が2~3時間ほど長く、また土日祝日に営業している整骨院も多いため、仕事とプライベートのバランスがやや取りづらいといえるでしょう。

給料が安いから

新卒正社員として整骨院で働く場合、初任給は17~20万円程度とされています。これは一般企業に就職する新卒正社員(大卒)と比べると、やや低い数値です。経験や勤続年数を積み重ねることで給料はアップしますが、すぐには上がらないため、待ちきれずに辞めてしまう人が多いようです。

 

ただし、施術や経営のスキルを磨いて独立開業に成功すれば、年収1,000万円といった高収入を狙うことも可能です。柔整業界は実力主義の傾向が強い世界なので、向上心の強い人には非常におすすめです。

 

入社前後のギャップが大きいから

これは柔道整復師以外の仕事にも当てはまりますが、入社後に「想像していた職場と違う……」などとギャップを感じて、短期間のうちに辞めてしまう人が多く存在します。

 

「○○の施術ができると聞いていたのに、担当する機会があまりない……」「先輩に施術のことを聞いても、あまり教えてもらえない……」といった不満が離職の原因となることもあるようです。

 

独立開業を目指しているから

柔道整復師は「開業権」が認められている国家資格なので、独立開業することができます。独立開業は決して楽な道ではありませんが、年収1,000万円超えを実現できる可能性もあり、非常に夢がある選択肢といえます。

 

はじめから独立開業を目指して働いている柔道整復師は少なくありません。つまり、その時期が来たら辞めてしまうというのは、ある程度仕方のないことといえるでしょう。



柔道整復師が離職する際に気を付けるべき3つのポイント

ここでは、実際に離職を考えている柔道整復師の方向けに、注意すべきポイントを解説します。

 

できるだけ円満退職を心がける

柔整業界は、非常に狭い世界です。問題を起こして悪評が立つと、瞬く間に広まる可能性があるため、離職するときは円満退職を心がけることが大切です。上司への連絡や正式な手続きを行なわずに辞めてしまうなど、職場に迷惑をかける行為は絶対にNGです。

 

また、退職理由などについて嘘をついたとしても、業界内のネットワークによってばれてしまう可能性も大いにあります。その結果、業界内での信用が落ち、再就職に悪影響を及ぼすケースもあるでしょう。

退職理由によっては話しづらいこともあるかもしれませんが、嘘にならないよう上手に言い換えて伝えるようにしましょう。

 

離職に至る根本原因が自分自身にないか考える

勤務する業界や職場ではなく、本人の心構えや仕事への向き合い方が、離職の根本的な原因になっているケースも多いものです。「自分には何の問題もない」「同僚や職場の環境が悪い」といった一方的な思い込みから、離職に至る人も少なくありません。

 

このような離職者はたとえ次の職場が決まっても、自分自身を変えない限り、うまくやっていくことは難しいでしょう。仕事への甘えや、問題となる行動が自分自身になかったか、よく考えたうえで離職を決意すべきです。

 

国家資格を活かせる職場を選ぶ

柔道整復師の国家資格は需要が高く、柔整業界以外でも重宝されます。実際に、整骨院以外の職場で活躍している柔道整復師も少なくありません。

 

身体機能に関する知識や応急処置の技術が特に求められるスポーツ業界や介護業界など、国家資格を活かせる新たなステージを模索してみるのもおすすめです。

 

参考記事:

柔道整復師とスポーツトレーナーの関係とは?資格取得をおすすめする理由も紹介

柔道整復師の転職先なら介護業界がアツい?おすすめの理由や働き方を解説

 

柔道整復師を目指すなら離職率についても知っておこう!

具体的な数値こそ出ていませんが、柔道整復師の離職率は上昇傾向にあります。ただし、独立開業のために辞めるという前向きな離職も多いので、必ずしも業界や職場に問題があるわけではありません。

また、柔道整復師には国家資格という強力な武器があるため、他の職業と比べて再就職のチャンスは多いといえます。柔道整復師を目指すなら、このような離職率に関する実情も知っておくとよいでしょう。

 

離職する際には、注意すべきポイントもあります。やむを得ない理由や独立開業のために離職する場合を除き、離職に至る根本原因が自分自身にないかをまず考えることが大切です。

そのうえで離職を望むのであれば、円満退職ができるように進めていくとよいでしょう。

 

これから柔道整復師を目指す人も、柔道整復師として他の職場への転職を考えている人も、進路を考える際にはぜひこの記事で紹介した内容を役立ててください。

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