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柔道整復師の人数が増え続けている理由は?業界の現状を調べてみた

日本の人口が減少し、少子高齢化で働き手の割合が低くなるなか、柔道整復師の人数は近年増加傾向にあります。数ある職業の中で、柔道整復師を志す人が増えているのはなぜなのでしょうか。
今回の記事では、柔道整復師の人数が増え続けている理由や、業界の現状についてご紹介します。

柔道整復師の人数の推移

まずは、柔道整復師の人数の推移についてチェックしていきましょう。
厚生労働省の「平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」によると、人数の推移について以下のような結果が出ています。

  • 平成20年:4万3,946人
  • 平成22年:5万428人
  • 平成24年:5万8,573人
  • 平成26年:6万3,873人
  • 平成28年:6万8,120人
  • 平成30年:7万3,017人

平成30年末時点での柔道整復師の人数は7万3,017人でした。前回の調査(平成28年)よりも4,897人(7.2%)増加しており、近年は連続して増加傾向にあることが分かります。法律や規制に変更が加えられるなど、業界の風向きが大きく変わらない限り、柔道整復師の数は今後も同じように増え続けていくと予測されます。

昨今は、大手企業に就職したとしても、リストラや倒産で職を失うこともある時代です。柔道整復師の資格は生涯使える国家資格であるため、手に職を付けられるという意味でも人気があります。

柔道整復の施術所も増加中

柔道整復師の人数の変化にともない、柔道整復の施術所についても数が増え続けています。厚生労働省の「平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」に、施術所の数についても掲載されていますので、具体的な数値を確認してみましょう。

  • 平成20年:3万4,839か所
  • 平成22年:3万7,997か所
  • 平成24年:4万2,431か所
  • 平成26年:4万5,572か所
  • 平成28年:4万8,024か所
  • 平成30年:5万77か所

平成30年末の施術所の数は5万77か所です。前回の調査(平成28年)よりも2,053か所(4.3%)増加している計算となります。
柔道整復師の働き先は、整骨院などの施術所以外にも、病院や介護施設、スポーツ施設などさまざまです。また、柔道整復師として独立開業を希望する人も多く、毎年数多くの施術所が開設されています。

日本は2007年に超高齢社会に突入しており、今後も高齢者の割合が増えていくことが予測されます。高齢者の健康維持をサポートするという意味では、整骨院や接骨院に対するニーズが、今後もより高まると考えられるでしょう。
しかし、超高齢社会による需要増加をふまえたとしても、施術所の増加は著しく、競争激化による施術所の経営悪化が不安視されます。

柔道整復師の人数が増加している理由

柔道整復師や施術所の数が急増する一つのキッカケといわれているのが、「柔道整復師養成施設不指定処分取り消し請求事件」の判決です。

柔道整復師の国家試験を受けるためには、養成施設で学び受験資格を得る必要がありますが、この事件の判決が下されるまでは、厚生労働省により設置制限が行われ、柔道整復師の専門学校や大学などを新規開設するのが難しい状況でした。

しかし、平成10年8月、福岡地裁によって請求事件の判決が下されたことにより、状況が変わります。厚生労働省の方針転換により、養成施設指定規則に定められた条件さえクリアしていれば、養成施設の新規開設が認められるようになったのです。これにより、養成施設の数は急増し、柔道整復師を目指す学生も増加しました。

それ以外では、他の職種に比べて独立開業のしやすい職種であることも、柔道整復師が急増した一因でしょう。整骨院や接骨院は競合が多いとはいえ、医師などと比較すると開業しやすく、自宅の部屋を施術所として使える点が魅力的です。自分の力で道を切り開いていける、地元の人たちに貢献できるという点で、非常にやりがいのある職種といえます。

業績不振で倒産する整骨院も

養成施設の増加や独立開業のしやすさという要因により、整骨院や接骨院の数は年々増え続けています。しかし一方で、競争の激化や業績不振により、やむなく倒産するケースがあることも理解しておきましょう。

日本の人口は減少傾向にあるにもかかわらず、施術所の数は増え続けており、競合が増えれば患者の取り合いが発生してしまいます。経営の維持に苦しみ、療養費の不正請求に手を出す施術所さえ存在することは大きな問題です。

競合は他の整骨院・接骨院だけでありません。柔道整復師の在籍しない整体院やマッサージ店なども含まれます。患者から選ばれる施術所として生き残るためには、さまざまな工夫を凝らし、経営の維持に努めなければなりません。

地元の人たちに継続して足を運んでもらえるよう、地道に信頼を構築し、口コミを広げていくことが大切です。施術の満足度を高める以外にも、施術所のWebサイトを見やすくしたり、広告宣伝を打ち出したりして、集客方法についても模索していきましょう。

人数が増え競争が激化していく中、柔道整復師として働き続けるために

柔道整復師の人数や施術所の数は今後も引き続き増加し、競争がますます激化していくと予想されています。独立を目指して開業しても、業績不振に陥り、倒産するケースもあります。業界の現状について把握し、経営を継続できるよう試行錯誤することが重要です。

とはいえ、柔道整復師の活躍できるフィールドは施術所だけにとどまりません。介護業界など慢性的に人手不足の現場もあります。柔道整復師として働き続けるために、ぜひ幅広い分野にまで視野を広げてみてください。

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