柔道整復術の歴史から見える!柔道整復師の由来とは?

柔道整復師の仕事は、手技で治癒力を高めて怪我を治癒へ導くもので、現代医療とは一線を画した医療技術です。しかし、柔道整復師はいつどのように生まれ、どのような歴史を経て今日に至っているのでしょうか。そこで、柔道整復師の成り立ちを歴史から紐解き、現在の治療法と合わせて解説します。

「柔道整復術」の由来と3つの治療法

柔道整復術とは、骨折・脱臼・捻挫・打撲・挫傷といった運動機能に生じた損傷を早期発見し、施術により治癒に導く事をいいます。薬や観血的療法に頼ることなく、手技を駆使し自然治癒を高めて治癒に導くのは、柔道整復術特有の施術です。ここでは、柔道整復術がどのように生まれたのかご紹介します。

武術から生まれた柔道整復術

柔道整復術は、柔術から生まれました。柔術には人を殺傷する「殺法」と傷ついた人を蘇生・治療する「活法」があり、「殺法」はその後競技柔道となり、「活法」は柔道整復術となって継承されてきました。

柔道整復術における3つの治療法

柔道整復術には、「整復法」「固定法」「後療法」の3つの治療法があります。

「整復法」は、骨折や脱臼など骨が通常あるべき場所から折れてずれてしまったり、関節から逸脱してしまっている損傷部分を問診・視診・触診により診断し、手技のみで元の位置に戻す治療法です。身体への負担を最小限にした適切な整復法で、手術や薬を使用しない治療を行う事が特徴です。

「固定法」は、骨折・脱臼・捻挫など骨や筋肉、腱の損傷部を安静に保つため、再脱臼や整復後のずれを予防するために固定しながら治療する方法です。

「後療法」は、マッサージ等の手技療法、電気治療などの物理療法、リハビリなどの運動療法を使い自然治癒力を高め回復を図る方法です。
これら3つの治療法を駆使して患者の治療を行うのが、柔道整復術です。

柔道整復術の歴史(奈良~江戸時代)

ここからは、柔道整復師が誕生するまでの歴史を紐解いていきましょう。

古代・中世(奈良~平安時代)

1300年ほど前、柔術から柔道整復術は生まれました。1300年前の奈良時代において、当時の歴史書である「大宝律令」に外傷専門の官職がいたと記されています。
その後、平安時代には、日本最古の医書とも言われる「医心方」の巻18に脱臼・骨折・打撲・創傷に対する治療法が記載されています。このことからも、柔道整復術の歴史は非常に長いものである事がわかります。

近世(江戸時代)

江戸時代は、柔道整復術として体系化した時代です。それは、高志鳳翼、華岡青洲、二宮彦可などの武道の達人や、医師が治療法を発展させたためです。
高志鳳翼は、日本最古の整骨専門書「骨継療治重宝記」を1746年に発表しています。この整骨専門書は、多くの中国医学書の影響を受けて書かれたものでした。
そして華岡青洲は、「華岡青洲整骨秘伝図」や「春林軒治術識」を発表しており、これはオランダ医学書の影響を大きく受けた書物となっています。
このように外国からの様々な医学の影響を受けながら柔道整復術は発展し体系化していきました。

また、整骨術で優れた業績を残した人物として挙げられる、「整骨新書」を発表した各務文献や「正骨範」を著した二宮彦可も、今日の柔道整復術に大きな影響を与えました。
数々の偉人によって柔道整復術が体系化した時代ですが、それよりも前の戦国時代にはすでに武術書に殺法・活法の記述があったようです。この時代は、戦いのために殺法を使用し、味方の治療のために活法が使用されていました。
戦いの時代を乗り越え安寧の時代となった事でここまで発展が遂げられたのでしょう。

柔道整復術の歴史(明治~昭和時代)

これまでの時代は、柔道整復術の発展がみられましたが、ここからいかにして「柔道整復師」が誕生し柔道整復師法が制定し、確立されるまでに至ったのかを、歴史や当時のエピソードをまじえて解説します。

柔道整復における存続の危機

明治維新以降、新政府によって医療制度が整備された事により伝統医療が衰退しました。伝統医療には、柔道整復や鍼灸も含まれており、さらに追い打ちをかけるように1894年には「太政官令」により接骨業が廃止されました。このことから柔道整復術は存続の危機を迎えることとなったのです。

柔道家による柔道接骨術公認請願運動

この危機に、柔道の父である嘉納治五郎が中心となって柔道家たちが柔道接骨術公認請願運動を行いました。この運動により、1920年に按摩術営業取締規則の改正が行われ、付則の中に柔道整復術に関する記載が盛り込まれます。そして、この年初の柔道整復師試験が行われました。しかし、第二次世界大戦後、GHQの介入により武道の廃止と医学教育の伴わない医療の禁止がうたわれた事で柔道整復術が再検討されることになります。

柔道整復師養成学校の開設、法整備

GHQの武道の廃止と医学教育の伴わない医療の禁止によって柔道整復術の見直しにより、
柔道整復師養成学校の開設、法整備が行われました。第二次世界大戦後、GHQ介入時にはすでに全国各地に接骨院が開設されており、国民からも認知されてきていた柔道整復術でしたが、医学教育を伴う医療とするために、柔道整復師の養成学校の卒業と試験によって資格を与えるという体系を構築することとなりました。その後、各地に養成学校が開校し、1970年柔道整復師法が成立します。こうして柔道整復師が確立され、国が認める医療となったのです。

長い歴史と先人のおかげで今の柔道整復師が成り立つ

柔道整復術の始まりは1300年前までさかのぼる歴史の長いものです。柔術の活法から発展した柔道整復術は、海外の医術に影響を受けながら体系化していき、整復法・固定法・後療法の3つの治療法を確立するまでに至りました。

一方で、柔道整復師という職業は、明治時代には存続の危機を迎えましたが、嘉納治五郎をはじめとする柔道家の運動によって、GHQの介入を受けながらも養成所の開設や単独の柔道整復師法の制定が行われるまでに整いました。柔道整復師として現在地位を確立し、医療行為を行う事ができるのは、先人の医療に対する発展と努力、柔道整復術を絶やさない努力が生み出したものです。先人たちに恥じないよう日々たゆまぬ努力と学習により技術を身につけ、自信を持って柔道整復師として活動しましょう。

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